■本箱




<長男坊から、本箱のリクエスト!でも、よく聞くと、マンガを整理したいそうです。
親バカというか、工作バカとしては、そんなリクエストにも答えます。

・・と言いながら、ラジコングライダーの製作に入れ込んでいるうちに3ヶ月が経過し、はや12月。家族にひんしゅくを買わないようになんとか年内に完成しました。やれやれ。
 

■完成写真

幅:600ミリ 高さ:900ミリ
奥行き :267ミリ(89x3)です。

寸法はカラーボックスと類似していますが、カラーボックスは高さ90センチを棚で3等分してありますのでA4サイズがちょうど入らないというもどかしい寸法です。

高さ90センチは6フィートの材料の2等分ですので歩留まり上この寸法は崩せません。

そこで、有効30センチを2段確保して残り1段というなりゆきまかせの寸法系を基本とし、上段の棚は可動式とすることで可変性をもたせました。

下段(ブラウン)の棚は固定にしています。これは、手元にあった捻れが大きい1x4材を使用する上で、これを矯正する為に1段は固定式としました。

■側板

側板は1x4材を使用。デザイン面、及び工作を簡単にする為に、1x4材をそのまま使うことにします。

棚の奥行きは260ミリですので1x4材を3本用い、89+89+82の構成とします。

クロスカットソーで長さ900ミリに切り揃え、1本は巾82ミリにします。

背板は4ミリのシナ合板を使う予定にしていますので、トリマーテーブルで5ミリのストレートビットを用いて深さ3ミリの溝加工をします。

高さゲージでビットの高さ調整。この高さゲージ、我ながら良く出来ていてとても便利です。

背板の溝加工が完成しました。

■天板、底板、中段、棚板

天板、底板、中段、棚板は1x8材を使用。

以前に良質の1x8材をホームセンターで見つけてストックしておいたものです。

耳を飛ばして、巾はぎ(巾方向に板を継ぐ)を行います。

天板、底板、中段に背板の溝加工をします。

ポニークランプを使って巾はぎします。

段差矯正の為に中央部をクランプで締め付けておきます。

巾はぎが出来たとところで、長さをカットします。

テーブルソーのクロスカットスレッドを使ってカット。とても簡単!クロスカットスレッドの威力です。

微妙にできた段差はランダムサンダーで平らにします。というか、全体に削るのは大変なので段差の周囲を削ってごまかすっていう感じです。

これで、見た目、1枚の板に見えます。

■ポケットホールジョイント

今回は、接着を使用しない「ポケットホールジョイント」を使用。

天板、底板、中段から側板に向かってビスを打って固定します。全て、下面に穴を設けていますので上からは見えません。

側板に用いる3枚の1x4材を固定しますので、穴は全部で6箇所。

■ダボ

マンガの本棚と言いながらも、将来は勉強の本も置いてくれるだろうと、いう期待をよせて、棚の高さは一部可変式に。

ダボの穴あけ位置をケガキします。高さピッチは60ミリ。

今回の棚受けダボは金属受け付。
↓以前使ったダボは受けなし。ちょっと強度不足でした。

ダボ受けは9ミリの木工ドリルで穴明け。

垂直にあくようにドリルガイドを使用。でも垂直にはあきません(゚ー゚;A

■塗装

今回も組立て前に塗装します。

アウロ水性ウッドステイン
オーカーブラウン

オスモ ウッドワックス
アンチックファー

のツートンカラー

■組立て

ポケットホールジョイント専用のセルフタッピングスクリュー1-1/4inch(32ミリ)で組み立てます。

スクエアービットを使用します。

ウッドクランプで 挟んでおくことによって座りがよくなり、作業がし易くなります。

ストックしていた側板の1x4材、本数がちょうどだったので反りが大きい材料も使うことに。

こんなに反っています。左右で打ち消しあうようにします。ビスで呼び込むことでフラットにはなりますが・・・組み立て後に捻れがでないか心配です・・・

天板、底板、中段の固定が完了。

この後、背板を差込んで側板を固定しようと思ったら・・

ミス発覚!

良く見ると中段のケガキラインが板厚分(19ミリ)だけずれていました。

幸い、棚を上にすらすことでリカバリーできましたので、間違えてあけてしまった穴は目立たないと思います。

で・・ダボ位置の計算も19ミリ狂ってしまいます。

こうなると、現物あわせです。マンガ本とA4ファイルが2段納まる位置にダボ穴追加です。

ダボ穴を1段追加。

背板を差込んで最後の組立てに入ります。

背板の溝にはボンドを入れました。

ところで、20年?ぶり位で木工ボンドの180mlボトルを買いました。ボトルの形状は昔から変わっていません。

でも、ボディに点字、キャップ部分にノッチがついていました。このノッチ、自然ときつく閉めたくなる人間の心理を利用したものと思われます。すごい。

心配が的中!10ミリ位の捻れが出てしまいました。

棚を床に置くと端が10ミリ程度浮いています。

思いついた矯正方法。

背板挿入時に入れたボンドがまだ固まっていませんからポニークランプで対角に締め付けて矯正。これでボンドが固まるのを待ちます。

・・・うまくいきました。といっても数ミリの捻れが残りましたが、合格とします。

■完成

棚板のずれ止めに溝を掘ります。

本来は、トリマーできちんと加工すべきところ、彫刻刀で溝をいれて代用。

側板の1x4材がアクセントとなっています。

金属受け付のダボ。いい感じです。

12月30日 完成です。

ポケットホールジョイントの穴は通常の目線からは見えませんのですっきりとした仕上がりになりました。

当面は、積み上がっていたマンガ(単行本)が収納されます。

でも、どうか将来、参考書や学問の本で詰まりますように。

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