■ 合板と化粧板

■合板


「合板」は通称「ベニア」とか「コンパネ」とか呼ばれますが、英語では「PLYWOOD(プライウッド)」で、「合板」と呼ぶのが妥当です。合板は薄くて強度があるのが特徴ですので箱物の背板に最適です。

ちなみに
ベニア:正確には一枚一枚の単板のことで、ベニアが積層されたのが合板
コンパネ:正確にはコンクリート型枠用合板のことで通常は15ミリ です。

 

■プライ数

合板は木材を薄くむいた単板(ベニア)を何枚か積み重ねて接着剤で貼り合わせたものです。単板は、ちょうど大根をむくように木材をむいていきます(こうしてできた単板をロータリー単板といいます)。

例えば、単板が5層であれば、5プライ合板といいます。 普通は単板の繊維方向を1枚ごとに直交させ、プライ数が奇数になるようにします。これは強度・収縮に関する「異方性」を減少させるためです。

■厚みとサイズ


合板の厚みは流通が容易となるようJAS(日本農林規格)で定められています。

薄い順に、2.5ミリ、3.0ミリ、4.0ミリ、5.5ミリ、9ミリ、12ミリ、15ミリで、これ以外の厚みが店頭に並ぶことはまずありません。(模型用として1.0ミリ、1.5ミリ、2.0ミリの合板がりますがかなり高価)

サイズも同様で一般には3尺×6尺(通称サブロク サイズ)が主流です。まだまだ昔ながらの尺貫法で流通しています。サブロクは普通は910ミリ×1820ミリです。

ホームセンターではこれを1/2、1/3、1/4などにカットして販売していますので切りしろをひいた寸法として300ミリとか450ミリ、600ミリ900ミリとかになります。
 

■樹種

<ラワン合板>
おなじみだと思いますが左の写真がラワン合板です。表面がガサガサなのであまり見えない場所に使います。
ラワン合板はインドネシアで生産されるものが殆どです。ラワン以外樹種も用いているだろうと推測されるのですが、ラワン合板と総称されているようです。

<シナ合板>
表層に「シナ」の単板をはったもので、表面が平滑です。塗装をしてもとてもきれいです。
※中国で作られているから「シナ合板」だと勘違いしてしまいますが「シナ」は木の名前です。


通常、合板は上記の2種類だけです。表面に銘木の単板を貼ったものは突板合板と呼ばれ、単なる合板とは区別されます。

※上記以外に主に建築用で針葉樹でできた「針葉樹合板」もあります。こちらは年輪のせいで表面が凸凹ですので木工ではあまり用いられません。
 

■合板の等級など(JAS規格)


2004年以前のラベル


2007年7のラベル。F☆☆☆☆の表示があります。

左はシナ合板に貼ってあったものです。2類1等と書いてあります。

<類>
接着剤の耐水性を示す等級です。
1類:屋外での使用に耐えうる (でも長期間置いておくとダメです)
2類:屋内用
いずれもJASでは試験方法が定められています

<等>
木目の程度(節やスジがあるなど)を示します。
1等と2等があり1等がいちばん良い

安価な合板では左の写真のような表示がしてあることは、殆どありませんが・・・。

<ホルムアルデヒド放散濃度>
ホルムアルデヒド放散濃度にも表示があります。FC0が最も放散量が少ないグレードです。(左上の写真にはありません)

2004年からJIS規格が変更となり、ホルムアルデヒド放散濃度をF☆☆、F☆☆☆、F☆☆☆☆などと表すようになりました。F☆☆☆☆(エフフォースター)が最も放散量が少ないグレードです。(「チューボーですよ」みたいですね・・古い!)


■化粧板 : 突板合板(つきいたごうはん)


化粧板は、読んで字のごとく、そのままでは美しくない合板やパーティクルボードの表面に印刷シートや突板を貼った(化粧した)もので、安価で外観のよい材料です。

突板(つきいた)は、天然木を薄く(0.3o〜1.2o位に)スライスしたものです。薄くスライスすることで、節などの欠点を除いた良質の材料がとれますし、合板などに貼ることにより、反りや曲がりなどの狂いが少ない材料ができます。突板は、木材を薄くスライスすることを「突く」ということに由来する名前です

下の写真は0.3ミリの突板を貼った合板で左が表の写真、右が裏の写真です。表から見る限りは、素人では本物と区別がつきません。(もっとも、表面は本物なので本物と言えば本物です)
 

      

■化粧板 : シート貼り合板


シート貼り合板は印刷シートを合板に貼ったものです。印刷シートには、白や黒などの単色のものと、木目調のものとあります。木目調の印刷では高度な印刷技術により、本物と見間違うようなものもあります。

下の写真は合板に塩化ビニールの印刷シートを巻きつけたものです。こちらも表面だけ見ると本物と見間違う程です。

これらの印刷シートは剥がれてしまっては困りますので、特殊な接着剤を用いて工場で貼り付けられます。
 


実際、素人には本物(突板)と印刷物の区別はつきにくいです。見分ける方法としては虫めがねで見ると、印刷物の場合、「ドット」が見えます。と言いますのも印刷は、どんなに高度なものも「ドット」の集まりだからです。慣れてくると虫めがねを使わなくても5cm位の至近距離から良く見るとわかります。試してみてください。

以上の内容を一覧表にすると下表の様になります。プリント合板・塩ビ合板は表面に凹凸加工があるかないかでだいたい区別できます。(最近は鏡面のものもあり、その場合凹凸加工はありません。)
 

名称
表面
特徴
 
プリント合板 印刷紙
(つまり「紙」です)
非常に安価ですが、水に弱い カラーボックスや、通販家具などに使われています。
塩ビ合板 塩化ビニルシート シートに凹凸加工も可能で結構リアル ドアや家具などに使われています。
突板合板

天然木突板
(てんねんもくつきいた)

本物の木材を薄くスライスして貼る。銘木も比較的安価に供給される。

ドアや家具などに使われています。


上の表のプリント合板・塩ビ合板・突板合板の「合板」は、木質材料であれば、集成材や、パーティクルボード・MDFなどでもよく、実際の家具などではこれらが適材適所に使われています。

それから、上の写真のように、断面から中身(心材)が見えてしまうという欠点がありますので、これをカバーする工夫も必要となる為、単なる「棚板」として使うケース以外では、日曜大工の材料としてはかえって使いにくいと言えます。