■ 断熱内窓



 

ここ数年は地球温暖化の影響?か記録的な猛暑が続いています。

冬も気温が高いのかと思いきや、2011年の冬ははラニーニャ現象の影響で記録的な寒さとなりました。

2010年から始まったリフォームにおける住宅エコポイントでは、
断熱上の弱点とされる 窓の改修にもエコポイントが交付されるのることになっていますので、
この機会に内窓を設置しようと思っています。

※内窓の設置で18000pt〜7000ptのエコポイントがもらえます。


で、どの窓に設置しようかと考えていたのですが、

引き違い窓はムリなのですが、勝手口やはめ殺し窓なら木工工作でDIYが可能なことに気づき、

断熱内窓のDIYに挑戦してみることにしました。

<完成写真>


■断熱の知識


下の図は冬の暖房時に外へ逃げていく熱の割合を示したものです。
ご覧のとおり一般的な住宅では開口部(窓)が弱点となっています。

リフォームにおける住宅エコポイントで窓の断熱性に関する
ポイント付与が手厚いのはこのせいです。



管理人はサッシメーカーと利害関係がある訳ではありませんが
この機会(住宅エコポイントが付与される期間)に窓の断熱改修される事をお勧めします。

■我が家の現状

我が家のダイニングキッチン。

左は勝手口、右側は2枚のガラスが上下する上げ下げ窓です。ペアガラスにはなっているものの、サッシ枠はアルミ製。

アルミは熱を伝え易いので冬場は外気の冷たさをダイレクトに伝えてしまいます。

おそらく窓表面の温度は5℃くらいでしょう。例えるなら、暖房をしなが冷蔵庫のドアを開けているようなもの。

暖房をしていない夜間で考えると、斜線の部分から伝わった冷気が矢印のようにながれて冷たい空気が床面に溜まっていきます。

体感温度という言葉があります。正しくは難しい計算を必要としますが、簡易的には(室温+表面温度)÷2で表現できるようです。

表面温度が低いと、実際の室温より低く感じるということです。

例えば室温20℃壁や床の平均表面温度が10℃とすると体感温度は15℃ということになります。(あくまでも簡易計算です)

■材料の加工

安売りで購入してストックしておいた1x4材料を使おうと取り出してみるとひどい反り (ノ△・。) これでは使い物になりません。

でも、反りが少ない材料が数本だけありました。

ストックの中に使えそうな1x8材がありしたのでこれも使用することにしました。

テーブルソーで縦挽きします。

1x4材:耳(アールの部分)を落とす
1x8材:必要寸法に挽き割る

切れの良い”スーパーチップソー ”を使用していますので、切断面がとてもきれいで、そのまま使えます。

接合にはポケットホールジョイントを使用します。

まず、穴を明けたい位置に合わせてポケットホールジョイントジグをクランプで固定します。

あとは専用のステップ(2段)ドリルで穴を明けるだけ。

ステップドリルにはカラー(ストッパー)を付けて一定の深さで止まるようにして使用します。

詳しい使用方法はこちらに紹介しています。

KREG(クレッグ)ポケットホールジョイントジグの裏側はこうなっています。

■はめ殺し窓 内窓の加工と組立て

窓のガラスにあたる部分に樹脂板を使います。

最初はアクリル板にしようと思っていましたが、高いし重いし・・

で、「サンプライ」という養生や梱包に使う材料を使う事にしました。
これ、安い・軽い・加工しやすい  と3拍子揃っています。

一般には「ダンプラ」とか「プラダン」とも呼ばれています。ダンボールをプラスチックで作っているのが語源だと思います。

見栄えが安っぽくないかと少し心配もありましたが、仕上がると全くそんなことはありません。

トリマーを用いて樹脂板を差込む溝を掘ります。

4ミリの樹脂板を挿入しますので5ミリの溝を切りました。

はめ殺し窓用の材料が揃いました。

塗装前に仕上げの加工が必要ですので、まずは仮組み。

ポケットホールジョイント専用のコーススクリューで固定します。

1x4材の接合には1-1/4インチ(32ミリ)のコーススクリューを使用します。

スクエアビット(四角頭のビット)で締付けますのでビス頭をビットがなめる事がなく、しっかりと締付けることが出来ます。(スクエアビットを購入する必要があります)

縦横の取り合い部を丸面取りします。

面取りは#120のサンドペーパーで簡単に行う事が出来ます。

窓の内側は糸面取りを行います。

この面取りは仮組み後でないときれいに行えません。(縦横接合部は面取りしてはダメなので)

仮組み後の仕上げ完了。

塗装はいつもの(ワンパターンですが)オスモカラー
ウッドワックス/パイン色。

塗装方法はこちらの自然塗料の項をご覧下さい。

完成です。

取り付け

難しいことは考えず、マグネットキャッチで”パチッ”と取り付け。

内窓の中央部取っ手を付けました。

夏場は採風の為に内窓を内倒しにするなどの工夫をしたいと思います。
(とりあえすはこのままです・・)

■勝手口 内窓の加工と組立て

勝手口のガラスは上げ下げ方式になっていて、夏の採風には効果を発揮しています。

内窓をつけてしまうと、この機能がなくなってしまします。

何日か悩んでいたのですが、名案が浮かびました。内窓の樹脂板も上げ下げにスライドできるようにすることにしました。

樹脂板の溝は2本加工します。

片方はFIX(固定)なので溝は途中まで。片方は上下いっぱいに溝加工します。

ポケットホールジョイントでビス止めする関係で、溝部分はビスがききにくくなる懸念がありますので中框の部分は溝加工をしないようにしました。

”ドア”の場合は上下の框の巾(高さ)を150〜180ミリ程度にします。

開き戸の場合は、長期の間に戸先側が垂れてきますので接合部の長さを確保してしっかりと固定してやります。

1x8材を使用すれば丁度良いです。材料が足らない場合は”巾はぎ”します。

 

塗装前に仕上げの加工が必要ですので、はめ殺し窓と同様に仮組みします。

接合部に微妙な段差ができますので、ランダムサンダーで慣らします。

サンダーで削ると年輪の冬目と夏目で削れ方が異なるので、かんなで削ったようにきれいにはなりませんが、段差が目立たないようにはなります。

ランダムサンダーで削った部分をさのままで塗装してしまったので、塗装の吸込みむらが出てしまいました。

手を抜くとダメですね。番手の大きい(細かい)ペーパーで磨くようにしましょう。

「サンプライ」をカットします。框の仮組みをした時点で内々寸法を測って溝の飲み込み代をプラスした寸法にします。

仮組み後の仕上げ完了。

「サンプライ」の小口は曲がりクセがついているので5ミリのコの字材(ホームセンターでは”カブセ”という名称で販売されていました)を取り付けます。

上げ下げする為のタブを取り付けます。手元にあったPP板をはさみで切ってつくりました。

コの字材が無いとこのように反りグセが出てしまうのと、何だか締りがなく安っぽく見えます。

上げ下げのスライドをさせる方の樹脂板はそのままではスルスルとずれてきてしまいますので、クリアファイルなど滑りの良い樹脂板を適当な大きさにカットしたものをV字に曲げて接着剤でくっ付けます。

ちなみにクリアファイルはPP(ポリプロピレン)でできていますので普通の接着剤では付きません。また、「サンプライ」もおそらくPP(ポリプロピレン)で出来ていると思いますのでどちらも接着しにくい材料です。

スコッチ プラスチック用強力接着剤を使用しました。

■勝手口 内窓の取付け

内窓は窓額縁の内側に取り付けますので出っ張りがあると取り付けません。

利便性が少々犠牲になりますが、ドアクローザーは撤去しました。

ドアノブも出っ張りが大きいので何とかしないと・・・

思い切ってカットしました。穴をあけておいて、後からここにボルトなどで取っ手の代用になるものを付けることにします。

※ドアノブは根元にあるビスを緩める事で外れます。両側でつながっていますので片方だけを外す訳にはいきません。(防犯上も)

丁番は51ミリの”フラッシュ丁番”を使用しました。

※丁番はなぜかインチ系の寸法体系です。51ミリは2インチ。

”フラッシュ丁番”の特徴は、ドアの掘り込みが不要な事。写真のような構造ですので丁番の総厚が薄いのでドアの掘り込みが不要です。

もうひとつ、心棒が抜けますので額縁側とドア側を別々に取付けることが出来ます。※但し、別々にすると寸法がずれ易いので慎重かつ緻密な寸法出しが必要です。

取っ手の部分にはローラーキャッチを取り付けました。

断熱内窓に重要な注意点があります。 それは 『気密性』。
気密性が確保されていないと、効果が台無しになります。

 

簡単に説明すると、気密性が確保されていない場合、

1)冷気が漏れてしまう。(実際、隙間に手をあてると冷やっとした空気が流れるのが分かります)

2) 内窓と外窓の間に結露する可能性が高まる。(元々断熱性が低い窓では結露しているので今回のような場合はあまり気にしないで良いでしょう。)

 

気密性を上げる為に、隙間テープを用いる事にしました。但し、普通のスポンジは空気を通してしまいます。

ホームセンターでEPDMフォームのテープを見つけましたのでこれを使う事にしました。EPDMフォームは独立気泡(穴と穴がつながっていない)なので防水にも用いることが出来るくらいです。

蛇足ですが、普通のスポンジは経年劣化でボロボロになってしまうと思われますが、EPDMはマシではないかと思います。

 

写真のように断熱内窓を閉めた時に框にぴったりと沿うように貼付けます。

完成しました ヾ(´ρ`)ノ゛ワーイ

 

ちなみにこちらが取付け前↓↓

カントリーモダン風でインテリア性もGOODです。

上げ下げ機構はこのように動きます。

■温度測定 (更新2011.12)

非接触型の温度計を購入しました。

赤外線で、表面温度を瞬時に測定する事が出来ます。

冬の内窓の温度を測定してみるます。

ちなみに外気温は1.7度。

(測定日:2011年12月、測定時間:AM7:30)

測定時の外壁の表面温度は11.6度です。

前日はAM2:00位まで暖房していました。20度位まで暖めていましたので11.6度までだんだん冷えたことになります。

勝手口内窓の温度

木材部の表面:11.0度

ダンプラ部の表面:9.2度

木部は外壁の表面温度に近い。

ダンプラは9.2度まで冷えています。

勝手口内窓を開けて勝手口の温度を測定します。

アルミ部の表面:5.2度

ガラス部の表面:6.8度

ガラスはペアガラスなのでアルミより断熱性が高いようです。

内窓とアルミ勝手口には5〜6度程度の温度差が確認できました。期待どおりの効果がえられているようです。

 ←図面は暫くお待ち下さい。

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